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全作品解説

映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」の作品解説(マドンナ:田中裕子)

2022年11月6日

この記事では、寅さん映画シリーズの「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」の作品の見どころを解説していきたいと思います。

映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」の予告編動画

映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」の作品データ

映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」のビジュアルポスター
公開日1982年12月28日
上映時間106分
マドンナ田中裕子
ゲスト沢田研二/朝丘雪路
監督・原作山田洋次
スタッフ製作:島津清/佐生哲雄
企画:小林俊一
脚本:山田洋次/朝間義隆
撮影:高羽哲夫
美術:出川三男
音楽:山本直純
録音:鈴木功
調音:松本隆司
照明:青木好文
編集:石井巌
スチール:長谷川宗平
監督助手:五十嵐敬司
装置:小島勝男
装飾:町田武
衣装:松竹衣装
現像:東京現像所
進行:玉生久宗
製作主任:峰順一
協力柴又新明会
大分県
主題歌男はつらいよ
観客動員数2,282,000人(シリーズ歴代3位)
⇒「寅さんシリーズランキング
同時上映「次郎長青春篇 つっぱり清水港」
啖呵売した商品手鏡、正月の縁起物
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「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」のロケ地情報

「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」のロケ地
  • 別府鶴見岳(大分県)
  • 満月寺(大分県)
  • 福良天満宮(大分県)
  • 湯平温泉(大分県)
  • 湯平駅(大分県)
  • 養徳寺(大分県)
  • 志保屋の坂(大分県)
  • アフリカンサファリ(大分県)
  • 城島後楽園遊園地(大分県)
  • 大丸東京店(東京都)
  • 谷津遊園(千葉県)
  • 鉄輪温泉(大分県)
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    「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」作品のあらすじ

    久しぶりにとらやに帰ってきた寅次郎は、店先で幼馴染の桃枝(朝丘雪路)とバッタリ出会い、イチャイチャする。
    その光景を見ていたおいちゃんが、夜になって「松茸ご飯」を食べながらもめる寅次郎を見て非難する。
    しかし、冗談の通じないおいちゃんたちに腹を立てた寅次郎は、おいちゃんの「出てってくれ!」の一言でとらやを飛び出してしまう。
    ある日、大分を旅する寅次郎は湯平温泉で女中をしていた”ふみ”という女性の息子・三郎(沢田研二)に出会う。
    ふみ”が亡くなったことを知り、旅館で法事を執り行おうとする寅次郎の元へ、たまたま旅行中のOL・螢子(田中裕子)とゆかり(児島美ゆき)とも出会う。
    意気投合した四人は三郎の車で大分見物をして回るが、別れ際に三郎がいきなり螢子に告白してしまう。
    しばらくして、東京に戻ってきた寅次郎は三郎に恋の手解きを試みるが・・・。

    「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」作品のキャスト

    <メインキャスト>

    • 車寅次郎:渥美清
    • さくら:倍賞千恵子
    • 螢子:田中裕子
    • 竜造:下條正巳
    • つね:三崎千恵子
    • 博:前田吟
    • 社長:太宰久雄
    • 源公:佐藤蛾次郎
    • 満男:吉岡秀隆
    • 勝三:内田朝雄
    • ゆかり:児島美ゆき
    • 絹子:馬渕晴子
    • 夢の踊り:SKD松竹歌劇団
    • 桃枝:朝丘雪路
    • 御前様:笠智衆
    • 三郎:沢田研二

    <サブキャスト>
    殿山泰司/桜井センリ/内藤安彦/人見明/ 関敬六/アパッチけん/光石研/高城美輝/田中世津子/梅津栄/笠井一彦/篠原靖夫/金谷通利/星野浩史/川井みどり/谷よしの/羽生昭彦/竹村晴彦/川村禾門/

    マドンナ:田中裕子

    マドンナ:田中裕子

    <役名:小川螢子>

    東京のデパートに勤めるOL。同僚のゆかり(児島美ゆき)と九州旅行で泊まった湯平温泉で寅さんと出会う。
    しばらくは三郎青年(沢田研二)たちと共に旅行を満喫していたが、別れ際の突然の三郎青年の告白を受けた螢子は困惑してしまう。
    東京に戻り、寅次郎の勧めで三郎青年と付き合い始めるが、最初はギクシャクしていた関係がいつしか二人の気持ちが通い合うようになっていく。

    田中裕子さんは、この作品公開から14年後に初の高地ロケ49作目「男はつらいよ 寅次郎花へんろ」のマドンナ役に決まっていたが、渥美清が急遽亡くなってしまったためにこの映画は幻の作品となった。
    しかし、この幻の映画はその後の1996年に西田敏行主演の映画「虹をつかむ男」として製作され、田中裕子さんも出演された。

    →「「男はつらいよ」に登場した寅さんの歴代マドンナ47人を徹底ガイド

    ゲスト:沢田研二

    ゲスト:沢田研二

    <役名:三郎>

    千葉の動物園(谷津遊園)でチンパンジーの飼育係をしている。
    奈良で育ち、仕事がないために父と離婚した母親と共に東京で暮らすが、母親が大病で他界する。
    母親が昔働いていたという大分県の湯平温泉「湯平荘」へお骨を持って訪れる。
    寅次郎とは、その湯平荘で出会い、同宿していた螢子(田中裕子)とも知り合う。
    三郎の車で大分見物をしている間に螢子に惚れてしまい、その後に寅次郎の恋の手解きを受けることになる。

    沢田研二さんはこの作品でマドンナ役、かつ恋人役を演じた田中裕子さんと1989年に結婚している。

    ゲスト:朝丘雪路

    ゲスト:朝丘雪路

    <役名:桃枝>

    とらやの前にある江戸屋さんの娘。
    現在は、御徒町でゴルフショップ経営をする夫(人見明)がいる。
    寅次郎とは幼馴染。

    「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」作品の解説

    第20作の良介・幸子以来の寅次郎が恋愛コーチを務める作品。
    今回は、寅次郎のマドンナ役として登場する螢子と、勢いで彼女に告白してしまった三郎青年との恋の手解きを寅次郎が買って出る。
    今作の面白いところは、三郎と螢子の両方の立場から寅次郎が恋のアドバイスをしていくところ。
    男前だという理由で三郎と付き合うことをためらう螢子の複雑な心理状態や、お互い相思相愛でありながら結婚に踏み切れない女性のリアルな悩みなども描かれる。
    そして、螢子役の田中裕子と三郎役の沢田研二がこの作品後にプライベートで結婚しており、それを知った上で視聴するとより面白く観れるかもしれない。
    また、この30作目の映画が公開された後、映画「男はつらいよ」が世界最長の映画シリーズとしてギネスブック国際版に認定された。

    夢のシーン

    映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)」夢のシーン

    ブリックリンの寅(寅次郎)が、すけこましのジュリー(沢田研二)を追い払い、ブルックリンに平和をもたらすミュージカル風の夢。
    最初はブリックリンの寅として登場するが、ジュリーを追い払った後はなぜか柴又の労働者風(?)の服装の寅次郎に変わってしまう。
    いかにも夢の中の出来事という感じで、矛盾した世界が描かれている。
    ちなみに、御前様が夢の中で登場したのは、これが最初で最後。

    この映画が公開された1982年にSKD(松竹歌劇団)の本拠地であった国際劇場が閉鎖されたことにより作られた夢のシーン。
    パフォーマンスをしているのはもちろんSKDの方々たち。

    男はつらいよシリーズ全夢のシーン紹介ページ

    恋愛と結婚の狭間で悩む螢子のリアルな心理描写

    映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)

    この作品の個人的な見どころとして、男女によく陥りやすい関係性の難しさについて描いているところである。

    それは、好きな三郎と親しみやすい寅次郎との関係性を比較しながら、螢子が男女の関係性の難しさを語るシーンだ。

    螢子が語る男女の関係性の難しさ

      「何考えてんのか分かんないの三郎さん。
      二人でいてもチンパンジーの話しかしないでしょ。
      それもすぐ途切れてしまって・・・。
      喫茶店でお水ばかり飲んで黙って座ってると、私なんかとっても辛くて・・・。
      もう早く一人になりたいなあなんて思ったりして・・・。
      ほら、こんなふうに寅さんとだったら何だって話せるでしょ?
      寅さんとだったら何時間一緒にいたって退屈なんかしないでしょう
      三郎さんとはそうじゃないのよ」

    退屈しないことが男女の関係性において重要かどうかは別として、好きであるがゆえにうまく話せなくなる関係性を螢子は的確に話すのである。

    そして、いざ結婚を考えた時に何も話せない関係性のまま生活していけるのかどうか不安を感じてしまうわけだ。

    恋愛と結婚の狭間で悩む螢子のリアルな心理描写がここでうまく表現されている。

    三郎と螢子の恋が成就した瞬間にわかる寅次郎のマドンナへの隠れた恋心

    映画「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(第30作)

    シリーズも後半になってくると、寅次郎のマドンナへの恋心がわかりやすくストレートに描かれることが少なくなっていく。

    寅次郎の加齢によるマドンナとの年齢差が原因だと思うが、寅次郎がマドンナに恋をしているかどうかは寅次郎のちょっとした言動の中から読み取ることしかできなくなっていく。

    この作品でも寅次郎が螢子への恋心をわかりやすく描いているところは少なく、ラストで二人の恋が成就したことを知った時にはじめて寅次郎の気持ちがわかるのだ。

    「やっぱり二枚目はいいなあ・・・ちょっぴり妬けるぜ」

    この無意識に発せられた寅次郎の言動から、寅次郎は螢子へ恋心を持っていたということが知れるのだ。

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