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全作品解説

映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」の作品解説(マドンナ:松坂慶子、城山美佳子)

2023年3月26日

この記事では、寅さん映画シリーズの「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」の作品の見どころを解説していきたいと思います。

映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」の予告編動画

映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」の作品データ

映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」のビジュアルポスター
公開日1993年12月25日
上映時間104分
マドンナ松坂慶子/城山美佳子
ゲスト島田正吾/光本幸子/西田敏行
監督山田洋次
原作山田洋次
スタッフ製作:櫻井洋三
プロデューサー:丸山富之/島津清
脚本:山田洋次/朝間義隆
企画:小林俊一
音楽:山本直純
美術:出川三男/横山豊
撮影:池谷秀行
照明:野田正博
編集:石井巌
録音:鈴木功
調音:松本隆司
スチール:金田正
進行:副田稔
製作担当:峰順一
装置:森篤信
装飾:露木幸次
美粧:宮沢兼子
衣装:松竹衣装
振付:灰原明彦
現像:東京現像所
監督助手:阿部勉
撮影助手:近森真史
録音助手:原田真一
照明助手:青本隆司
編集助手:石島一秀
美術助手:加藤史子
撮影監督:高羽哲夫
協力香川県
製作協力栃木県鳥山町
全日空
柴又新明会
主題歌男はつらいよ
観客動員数2,162,000人(シリーズ歴代6位)
⇒「寅さんシリーズランキング
同時上映「釣りバカ日誌6」
啖呵売した商品易本(暦本・人相・手相)、犬のぬいぐるみ
⇒「寅さんが啖呵売した作品別全商品リスト

映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」のDVD&Blu-ray

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「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」のロケ地情報

「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」のロケ地
  • 東京駅(東京都)
  • 志々島診療所(香川県)
  • 利益院(香川県)
  • 本村漁港(香川県)
  • 栗林公園(香川県)
  • 八栗寺(香川県)
  • 大聖寺(香川県)
  • 金刀比羅宮(香川県)
  • 富丘八幡神社(香川県)
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    「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」作品のあらすじ

    就職活動がうまくいかず、30社以上の面接に落とされ続けた満男はとうとう嫌気がさして家を飛び出してしまう。
    その一週間後、久しぶりに寅次郎がくるまやに帰ってくると、満男からの無事を知らせる手紙と小包が送られてくる。
    満男が香川県の琴島にいることを知ったさくらたちは寅次郎に迎えに行くようにお願いする。
    寅次郎が琴島に着くと、そこには島の生活にすっかり溶け込んでいる満男がいた。
    満男を説得するための時間が必要だと感じた寅次郎は二、三日その島に滞在すると決めるが、何とその島で療養中の美人・葉子(松坂慶子)と出会ってしまう。
    葉子に夢中になってしまう寅次郎だったが、満男が葉子に余計な茶々を入れてしまったおかげで島を出て行く決断をする。
    一方、島で知り合った巡回診療の看護師・亜矢(城山美佳子)といい雰囲気になる満男も、亜矢の積極的なアプローチに怯んでしまい・・・。

    「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」作品のキャスト

    <メインキャスト>

    • 車寅次郎:渥美清
    • さくら:倍賞千恵子
    • 満男:吉岡秀隆
    • 竜造:下條正巳
    • つね:三崎千恵子
    • 博:前田吟
    • 社長:太宰久雄
    • 源公:佐藤蛾次郎
    • ポンシュウ:関敬六
    • 花嫁の父:すまけい
    • 亜矢:城山美佳子
    • 冬子:光本幸子
    • 田宮善右衛門:島田正吾
    • 坂出葉子:松坂慶子

    <サブキャスト>
    笹野高史/桜井センリ/松金よね子/神戸浩/小形雄二/関時男/人見明/笠井一彦/マキノ佐代子/北山雅康/古本新之輔/白鳥勇人/いとう可奈子/川井みどり/鈴木美恵/

    寅さんのマドンナ:松坂慶子

    寅さんのマドンナ:松坂慶子

    <役名:坂出葉子>

    事業に失敗して父の住む琴島で療養していた女性。就職活動から逃亡した満男を探しに訪れた琴島で寅さんと遭遇する。葉子は父・田宮善右衛門の正妻の子ではなく隠し子であることを知った寅さんは、自分と似たような境遇の彼女に同情し、優しく接するようになっていく。この作品でも満男が葉子に余計な口出しをしたせいで寅さんとの関係に水を差す結果を招く。

    松坂慶子は、第27作「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」で浜田ふみというマドンナ役でも出演しています。

    →「「男はつらいよ」に登場した寅さんの歴代マドンナ47人を徹底ガイド

    満男のマドンナ:城山美佳子

    満男のマドンナ:城山美佳子

    <役名:亜矢>

    香川県の琴島で働く看護士。満男が就職活動から逃げ出して辿り着いた琴島で出会う。大阪の看護学校を出た後、人が多い都会を嫌う性格から地元の役場に就職して琴島へ来るようになる。満男にアプローチするも、それを受け入れきれない満男が原因で別れる結果になる。しかし、この作品のラストで新しい彼氏と思われる男性と初詣に来ているシーンが収録されている。

    ゲスト:島田正吾

    ゲスト:島田正吾

    <役名:田宮善右衛門>

    マドンナ・葉子の父。
    かつては羽振りが良かったが、現在は琴島で一人、レコードを聴きながら悠々自適な生活を送っている。
    葉子以外にも隠し子が何人かいるようで、かなりの遊び人だったことがうかがえる。
    唯一、自分を慕ってくれる葉子のために老い先短い自分の遺産をすべて渡す。

    ゲスト:光本幸子

    ゲスト:光本幸子

    <役名:冬子>

    第1作目のマドンナで、題経寺の御前様の娘。
    第1作目に結ばれた旦那様との間にできた娘を連れて、柴又に里帰りしてくる。

    この作品から出演できなくなった笠智衆の代理のような形で登場する。
    まだ御前様が健在であることを匂わす演出がなされる。

    ゲスト:西田敏行(ノンクレジット)

    ゲスト:西田敏行

    <役名:ハマちゃん?>

    くるまやの前を通り過ぎる釣り人。
    雨にも関わらずに釣りに出掛けようとして、おいちゃんに「ろくなもんじゃねえ」と言われてしまう。

    この映画の同時上映が「釣りバカ日誌6」ということもあり、宣伝も兼ねたお遊び感覚での登場。

    「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)」作品の解説

    この作品から満男と泉の物語は一旦お休みし、満男は島で出会った看護師・亜矢(城山美佳子)との1作限りの恋物語が展開される。
    都会育ちの満男が田舎で生活する天真爛漫な亜矢とどんな恋愛を繰り広げるのか?が見物。
    今作の満男は大学生から就職活動が始まっていく過程で起こる苦悩や挫折が描かれる。
    都会を離れ、島で暮らす人たちに囲まれた満男が、働くとはどういうことなのか?その本質に気付かされていく物語。
    一方、寅次郎は島で満男がお世話になっていた葉子(松坂慶子)との恋物語が展開される。
    今作もまた淡い恋物語になっているが、シリーズ初期を感じさせるようなマドンナとの小旅行や、一途にマドンナに尽くそうとする寅次郎が描かれている。

    島の娘・亜矢と満男の純粋な恋の物語

    映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)島の娘・亜矢と満男の純粋な恋の物語

    今作の見どころの一つは、琴島で看護師をする亜矢(城山美佳子)と満男の純粋な恋の物語。

    この亜矢と満男の恋物語は、少し性を匂わす描き方になっているのが興味深い。

    今までの寅次郎の恋愛では描ききれなかった、ややリアルな男女の関係性を描いている。

    そして、満男を振り向かせるための少し計算尽くしたかのような亜矢の女のテクニックも垣間見れる。

    それは、満男と亜矢が利益院の階段で会話をするシーン。

    満男「(伯父さんが)美人に弱くってな、よせばいいのにすぐ好きになって、最後は必ずフラれるんだから一生あれで終わるのかなって思ってさ」
    亜矢「惚れっぽい人なんやねえ」
    満男「向こうがその気だったこともあるんだぜ」
    亜矢「ほんと?」
    満男「だけど伯父さんの方が逃げ腰になっちゃうんだ。見てて歯がゆくってさ・・・」
    亜矢「じゃあ・・・満男さんにも遺伝してんや、フフフ・・・」
    満男「あ・・どういう意味だよ?」
    亜矢「さあ・・・」

    少し満男をけしかける亜矢。

    ここから亜矢の満男への猛アタックが始まっていく。

    突然「脱いで!」というセリフを口にしてみたり、満男の着ていたトレーナーを着て「わあ、満男さんの臭い!」と言ってみたり、満男の男心をくすぐる小悪魔的な亜矢の様相に変わっていく。

    そして誰もいない小屋に満男を導き、「好き」と言ってしまう。

    まるで、はじめから準備していたかのような亜矢のシナリオにはまっていく満男。

    でも、満男はそんな亜矢の積極的なアプローチに伯父さん同様に逃げ腰になってしまうのだ。

    そして満男は亜矢のした好意を否定するかのようにこの島を出る決意をし、二人の純粋な恋の物語は終止符を打つことになる。

    寅さんシリーズ初期を思わせる寅次郎のマドンナへの一途な思い

    映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談(第46作)葉子は善右衛門から土地の権利書や株券などを渡される

    満男編になってからの寅次郎は満男を応援するためのやや脇役に回っていた感じだったが、今作はシリーズ初期や中期を思わせるようなマドンナとのやり取りが多いものだった。

    金比羅宮での葉子との小旅行や、ラストシーンで葉子がとらやを訪問してくるといった流れなどもシリーズ初期や中期を思わせる。

    そして、あえて映像にせずに登場人物たちのセリフから寅次郎の葉子への優しさを描写する演出も見事だった。

    葉子に借金がある話を聞いた寅次郎は葉子の父親・善右衛門にそっとその話を葉子のいない時にしていたのだ。

    寅次郎が島を出て行った後、葉子は善右衛門から土地の権利書や株券などを渡される。

    葉子は嗚咽してしまう。

    この時に流した葉子の涙は、抱えた借金を父親の遺産で解決できると思ったからではなく、父親の優しさと同時に寅次郎の優しさをも感じ取ったものだったからなのだろう。

    満男が聞いた寅次郎の魅力について語る葉子のセリフは、この時の葉子の気持ちを表したものだったに違いない。

    「温かいの。それも電気ストーブのような暖かさじゃのうて、ほら、寒い冬の日、お母さんがかじかんだ手をじっと握ってくれた時のような・・体の芯から温まるような・・温かさ」

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